ちいさなお父さん、落書きだらけの懐かしい家、広島。

10-12とうはん
広島の実家に帰った時、
古い写真を見つけました。

2階の廊下の角に立っている小さな男の子が、
今年90歳になる父です。

そして奥の方のお店が、私が小さな時に暮らした、実家の「よろずやさん」です。
繋がっている手前のお店は、親戚の「薬屋」さんです。

今はもう、建て替えて残っていません。

すごく寒い家でした。
壁に、たくさんの落書きをしました。
姉妹で遊びまわって、練炭コタツに隠れて、よく怒られました。
落ちたらどうしようかとドギドキする、怖いトイレがありました。
ネズミが走り回って、祖母が捕まえて、水に浸けて殺しました。
軒に出来た蜂の巣を、父が取ったら、母は蜂の子をぱくぱくと食べてしまいました。
隣の薬屋さんに油を買いに行くと、長い柄杓を使って、ぴゅーんと入れてくれました。

たくさんたくさん、思い出があって、
1枚の写真で、心がいっぱいになります。

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